*侵略戦争と破門戦争(後編)(1436年10月-1441年1月) [#t32ca025]

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**現在進行中のミッション [#oab98d3e]

-イタリア本土の領土を拡大!(ヴェローナ攻略)

**ボヘミア破門戦争 [#ae22cde0]

1436年10月、フランスと交戦中の我が国に追い討ちをかける事態が発生した。
「ドージェ、オーストリアは、破門された国王が統治することを理由に、
ボヘミアに宣戦布告いたしました。
ボヘミアは我が国に救援を求めてきております。」

&color(olive,white){''【嫌われ者を助けるべき?】''};

#ref(./143610_オーストリア戦争.JPG,90%)

「西の大国フランスに加え、北の大国オーストリアまで相手にできるわけが・・・」
十人委員会の委員はみなどよめいた。

だが、ヴェネツィア共和国第66代ドージェ(元首)ドメニコ・マーニョ スフォルツァは
こともなげに言った。
「船も持たぬ国などいくらきても同じ。勝ちはしないまでも負けはしないさ。」

この一言で、ヴェネツィアのボヘミア破門戦争への参戦は決定された。

**商業国家の軍事戦略 [#tfcd1416]

オーストリアの勢力拡大は、周辺国にとっても都合の悪いことだったようだ。
我が国の宣戦布告を受けて、同盟国ボヘミアのみならず中立国バイエルンからも
戦費援助を贈られた。

「資金をもらったところで、あと15,000人も兵士は増やせないな・・・」
トレヴィザーノに駐留する25,000人のフランス軍は目の上のたんこぶであった。
最強の陸軍、フランス相手では同数でも勝ち目はない。
たとえ五分五分の戦いができたとしても、オーストリア軍の援軍がきたら・・・
国軍を増強するのはあまり意味がなさそうだった。

「ドージェ、どうすればいいのでしょう・・・」
「我らは商人だ。商人は商人らしいやり方でいこう。」
「どのような?」
「どこの国にも不満分子はいるもの。金をわたして本国で暴動を起こさせるのさ。」
「なるほど。さっそく見込みのありそうな地域を調べましょう。」

日頃から各国で商売を行っているだけあって、すぐに情報は集まった。
その結果、アラゴンとフランスとの国境の地域ベアルンのフォアのナショナリストが
最も有望であるとの分析結果が出た。
「戦場から最も離れた地域だというのが素晴らしいですね。」
「よし、さっそく金を掴ませるんだ。」
工作員はフォアのナショナリストとの接触に成功、ベアルンで暴動が発生した。
ヴェネツィアは、その後戦争が終わるまで毎年20ドゥカートの資金を渡し、
援助し続けた。

**長引く戦争 [#q779521c]

1439年になっても侵略戦争も破門戦争も終結する気配がなく、
トレヴィザーノを占領したフランス軍25,000人は撤兵する素振りもなかった。
長引く戦争と占領に国民の不満は徐々に募っていった。

「ドージェ、これでは暴動がいつ起こってもおかしくない状況です。」
「まいったなあ、フランスやオーストリアに『どうぞお帰り下さい』って言っても
全く聞いてくれなさそうだしなぁ。」
「そんな程度で戦争終わるんだったら、こんなに苦労はしません!」
「そうだなあ。ま、こういうときはプロパガンダが重要なのさ。」
「なにをするので。」
「''『歴史絵巻』''((≪作者注釈1:見事なタペストリー⇒歴史絵巻≫文化関連の政策。「1450年以前」「年収の10%の金銭支払」「役人1人」等で選択可能。一定の期間「全国で反乱率-1」「文化+0.02/年」等の効果がある。))を作らせて、我が祖先が国難を逃れたように我らも敵を退ける時だと扇動してみよう。」

&color(olive,white){''【絵でごまかす。】''};

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''『見事なタペストリー』''は多くの国民の胸を打ち、
「欲しがりません、勝つまでは。」
が合言葉になった。


**前兆 [#sa3af768]

1939年7月、夜空に突如現れた明るい星に国民は騒然となった。

&color(olive,white){''【救いがない】''};((≪作者注釈2:ほうき星≫ランダムイベント。どの選択肢を選んでも安定度が1下がる。))

#ref(./143907_救いがない.JPG,90%)

ヴェネツィアに農民はいなかったが、市民でも大騒ぎはするものである。
「何かの前兆だ」
「終わりは近い!」

誰もがこの戦争のせいだと考え、国は混乱した。
確かにこの彗星は「前兆」であったが、それはヴェネツィアに対するものではなかった。

同年8月、フランスの皇太子は謎の熱病にかかり急逝した。
かわりに皇太子の地位についたのは、王妃の息子でも寵姫の息子でもなく、
フランス国王アンリ2世ド・ヴァロアが悲しみのあまり物思いにふけっているときに、
ふと目にとまった「あの娘」から生まれた子であった。

姻戚関係にあったティローンはこの皇太子を認めず、フランスに王位を要求した。
不幸にしてアンリ2世自身もはやり病にかかりまもなく崩御し、
同年11月、ティローンのもと、フランスは人的同君連合の下位構成国となった。

戦争指導者がいなくなっただけでなく、フランスは「ヴロツワフの戦い」でボヘミア軍に大敗し、
全フランス陸軍の約半数を失った。
オーストリアも「モラヴィアの戦い」でボヘミア軍から痛手を被り、
両国とも戦争を続ける理由がなくなっていた。

長年続いた戦争によって両者ともなかなか引っ込みはつかず、
講和条約の落とし所を探るのに時間はかかっていたが、
終結は時間の問題であった。

1440年5月、オーストリアとの講和がようやく成立し、1441年1月にはフランスとも講和が成立した。
両方とも『痛みわけ』であった。
こうして、双方に何の利のない戦争はようやく終結した。

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TIME:"2010-09-04 (土) 16:57:37"

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