[[遊牧国家のすすめ―DWティムールで世界征服]] *%%遊牧国家のすすめ外典%% ダイジェスト版遊牧国家のすすめ? [#r3a7d773] **4月1日にUPできなかった何か [#v455f5b8] **&ruby(エイプリルフール){4月1日};にUPできなかった何か [#v455f5b8] 言い訳 「ティムールは短命な大規模遊牧国家の中でヒロイン的存在」 誰かがこんな事を言っていたので。 各種テキスト整形や対話形式AARの練習を目的とした実験作となっております。あらかじめご了承ください。 注:対話形式・キャラ崩壊が嫌いな方、心臓の弱い方はご遠慮ください。 **遊牧国家のすすめ外典 [#w766352b] ***遊牧国家のすすめ外典 初動編 [#y04ea1a7] &ref(ティム.jpg);「突然だけどこのコーナーは」 &ref(バー.jpg);「ムガル帝国の建国者、バーブルと」 &ref(ティム.jpg);「ティムール朝の大アミール、ティムたんでお送りするよ☆」 キラリとウィンクするティムールを尻目に、バーブルはごそごそとカンペを漁りだした。 &ref(バー.jpg);「このコーナーの目的は、肥大化したAAR本文を再構成し―― 」 まるでどこぞの校長のように、バーブルは退屈な文章を朗々と読み上げていくが、それは唐突に遮られる。 &ref(ティム.jpg);「それでバー君、私たちは何をすればいいのかなぁ?」 &ref(バー.jpg);(今説明してたじゃないか) ティムールの空気を読まない質問に内心イラッとしながらも、バーブルはにこやかに対応した。 &ref(バー.jpg);「……コホン。要するに、君の征服事業を解説すればいいみたいだね」 &ref(ティム.jpg);「征服!? 今度はどこを征服するの? 明、インド、それともローマかなあ?」 その単語にティムールの目の色が変わる。雷に打たれたかのような反応だ。 &ref(バー.jpg);「いや、今回は世界征服のようだね。難事業だけど、やれるかい?」 バーブルが心配そうに問いかけるも、ティムールは返事をしない。 きらきらと目を輝かせ、『征服、せいふく、せいふくぅ~♪』と、調子外れに歌っている。 &ref(バー.jpg);「あー、大丈夫そうだね」 バーブルは諦観に満ちた表情でカメラに向き直ると、何事もなかったかのようにコーナーを再開した。 &ref(バー.jpg);「では、早速プレイ画面を見てみようか」 |&ref(YGSS1.jpg);| 言うが早いか、バーブルはさっとパネルを取り出した。 &ref(バー.jpg);「これがティムールの国土だよ。中央アジア一帯を支配する巨大な国だ。兵力は8万ちょっとで……見るまでもなく世界一だね」 &ref(ティム.jpg);「ふえ~、すごいんだね~」 &ref(バー.jpg);「まあ、内情はボロボロなんだけどね。さて、もっとすごいのは外交状況だ」 |&ref(SS3.jpg);| &ref(ティム.jpg);「緑色のはティムールで~、赤いのは?」 &ref(バー.jpg);「ティムールに仇なす敵国さ。全部で11カ国あるよ」 &ref(ティム.jpg);「つまり、&size(20){''全部ぶっ潰しちゃえばいいんだね''};」 &ref(バー.jpg);「……いや、まあ、うん……そうなんだけど」 身も蓋もない発言と共に、一切迷いのない無垢な瞳で見つめられ、バーブルがたじろいだ隙に &ref(ティム.jpg);「よ~し、ティムたんの征服行、はっじまっるよ~」 スキップで何処かへ向かおうとするティムールを、バーブルは羽交い締めにして引き留めた。 &ref(バー.jpg);「ノリノリの所悪いけど、ちょっと待って欲しいんだ」 &ref(ティム.jpg);「わわっ、どうしたのバー君?」 &ref(バー.jpg);「君はもしかして、全ての敵を同時に相手するつもりかい?」 &ref(ティム.jpg);「うん! だめ……かな?」 顔色を覗ってくるティムールに、バーブルはやれやれと首を振る。 &ref(バー.jpg);「その戦略はおすすめできないな。この表を見てごらん」 |&ref(SS4.jpg);| &ref(ティム.jpg);「えーと、これは兵隊さんの数なのかな?」 膨大な数字の羅列を見て、ティムールは僅かに首をかしげた。 &ref(バー.jpg);「そう、陸軍の兵力比較だ。青いラインがティムールで、赤いラインは敵国を表しているよ」 &ref(ティム.jpg);「ティムールの兵が7万7千で、敵は5万7千?」 &ref(バー.jpg);「それだけじゃない。ここに出てこない小国の兵力も合わせると、ティムールと同じくらいの兵力にはなるよ」 &ref(ティム.jpg);「数が同じなら、&size(20){''プレイヤースキルで''};圧勝できるね♪」 きゃっきゃとはしゃぐティムールをなだめつつ、バーブルは説明を続ける。 &ref(バー.jpg);「いやいや、なにぶん戦線が広いからね。プレイヤーの管理には限界があるし、何より危ない橋は渡るべきじゃない。君も兵法の基本は知ってるだろう?」 &ref(ティム.jpg);「&size(20){''戦いは数だよ兄貴!''}; だね」 &ref(バー.jpg);「その通りだよ。だからここは、兵数の多い2国と和平しよう。一度負けを認めておいて、後から時間差で叩くんだ」 &ref(ティム.jpg);「え~、ティムたん何もしないまま負けるの? 勝つ方法は無いの?」 &ref(バー.jpg);「英語版Wikiには西部の山岳地帯で防衛しろって書いてあるけど、このやり方は厭戦も貯まるし、何より本国での反乱に対処しにくいんだ。君も安心して征服に臨みたいだろう?」 &ref(ティム.jpg);「うぅ~……分かった。がしんしょうたん、だねっ! じゃあ早速、敵さんを&size(20){&color(red){''燃やし尽くして''};};くるねっ☆」 ガッツポーズをして気合いを入れるティムールを、バーブルはちょいちょいと引き留めた。 &ref(バー.jpg);「そうそう、ジャライル朝にある中核州はちゃんと奪ってきてほしいんだ」 &ref(ティム.jpg);「もちろんそのつもりだけど、どうして?」 &ref(バー.jpg);「今度の世界征服では過剰拡大を目安に使って、倍々ゲームで州を増やしていく予定なんだ。だからここで4州取り逃すと、400年後には――」 &ref(ティム.jpg);「かじょう……?」 &ref(バー.jpg);「反乱発生の目安さ。これに従って拡大すれば、反乱に悩むことは少なくなる」 &ref(ティム.jpg);「えっと、倍々で増えていけば良いんだね。4かける4かける4かける……う~っ、わかんないよ!」 ティムールは暗算が思うようにいかず、頭から湯気を出している。 &ref(バー.jpg);「4かける2の8乗で、ちょうど&size(20){1024州};だね」 &ref(ティム.jpg);「うわっ、すごい数!」 &ref(バー.jpg);「というわけだから、絶対にここは取ってきてね。途中でジャライル朝と和平すると、取れなかった中核が消えちゃうんだ」 &ref(ティム.jpg);「は~いっ!」 &ref(バー.jpg);「……本当に大丈夫かなあ?」 脳天気な返事と共に去ってゆくティムールを見て、不安の色を隠せないバーブルだった。 ***遊牧国家のすすめ外典 中東編 [#l0b2f995] &ref(ティム.jpg);「&size(20){バー君バー君、''我が軍大勝利''!};」 |&ref(Y2SS3.jpg);| |&ref(Y2SS4.jpg);| &ref(バー.jpg);「どれどれ? うわ、すごい快進撃だね」 &ref(ティム.jpg);「でしょでしょ。よーし、このまま明まで遠征しちゃうぞ~」 &ref(バー.jpg);「ティムたん、明の征服はちょっと待ってほしいかな」 激しく闘志を燃やすティムールに、バーブルはすぐさま待ったをかけた。 &ref(ティム.jpg);「どうして?」 &ref(バー.jpg);「ティムール領の東に広がるのはアジアの異教国だ。僕たちには北インドを改宗するだけの宣教師もいないだろう? 今この地を取っても、世界征服の重荷にしかならないよ」 &ref(ティム.jpg);「じゃあどこを攻めればいいの?」 &ref(バー.jpg);「同じスンニ派の中東諸国がおすすめだね。北の遊牧民でもいいけど、あそこは貧しいくせにだだっ広いから反乱の鎮圧が大変だ」 &ref(ティム.jpg);「う~ん……」 ティムールはしばらく考えていたようだが &ref(ティム.jpg);「でもでも、偉大なる&size(20){チンギス・ハーンの領土を回復する};には、どうしても明征服が必要なんだよ!」 どうしても納得できないのか、歩行杖でバーブルをペチペチと叩いた。 &ref(バー.jpg);「痛い痛い地味にいたい。そんなこと言ったって史実だと明への遠征は死亡フラグじゃないか。それに僕たちの目標は元の再興じゃなくて世界征服だ。少しくらい順番が変わってもかまわないだろう?」 &ref(ティム.jpg);「でもでもでも~」 駄々をこねるティムールを諭すように、バーブルは優しく声をかける。 &ref(バー.jpg);「ほら、みんな大好きエジプトだ。小アジアも君を待っている。メッカとイェルサレムにティムールの旗を立てたくはないかい?」 &ref(ティム.jpg);「う~……わかったよ。じゃあ中東に行ってくるねっ☆」 ようやく納得したらしいティムールは、トテトテとどこかへ駆けていった。 &ref(バー.jpg);「あのアホが始祖だってことが、そこはかとなく遺憾なんだけど」 独り取り残されたバーブルは叩かれた尻をさすりつつ、そうポツリと呟いた。 ***遊牧国家のすすめ外典 アフリカ編 [#ecd618b4] &ref(ティム.jpg);「&size(20){バー君バー君、&ruby(我奇襲に成功せり){''トラトラトラ''};!};」 &ref(バー.jpg);「奇襲っていうか、思いっきり''強襲''だったけどね」 &ref(ティム.jpg);「エジプトもアナトリアもきれいになったよっ! ねえねえ、次はどこ攻める?」 |&ref(Y2SS12.jpg);| 満面の笑みを浮かべて聞くティムールに、バーブルはさっと目を逸らした。 &ref(バー.jpg);「ごめんティムたん、ここで一旦征服は中断しよう」 &ref(ティム.jpg);「え~っ、なんで!?」 期待はずれの返答に、ティムールは頬をふくらませた。 &ref(バー.jpg);「だってほら、過剰拡大が発効したよ」 |&ref(Y2SS7.jpg);| &ref(ティム.jpg);「かじょうかくだい……なんだっけ?」 &ref(バー.jpg);「征服しすぎて非中核州の割合が大きくなると、反乱が発生しやすくなるんだ」 &ref(ティム.jpg);「ええ~、また反乱なの!?」 &ref(バー.jpg);「これを失効させるには、今まで得た州の中核化を待つしかない。というわけでティムたん、征服は少し待っていてくれるかな?」 &ref(ティム.jpg);「嫌だよ! 征服しなかったら&size(20){''私が私じゃなくなっちゃうよ''};!」 予想通りの反応に、バーブルはひとつため息をつく。 &ref(バー.jpg);「それが君のアイデンティティなんだね。わかった、じゃあ反乱の鎮圧がしやすい所なら攻めてもいいよ」 &ref(ティム.jpg);「例えば?」 &ref(バー.jpg);「そうだなあ……領土が細長かったりとか、後は州が密集してる所も狙い目だね」 &ref(ティム.jpg);「細長いっていうと~……アフリカだねっ、よ~し、炒ってくるぞ~☆」 &ref(バー.jpg);「ティムたん激しく字が違う。いや、合ってるのかもしれないけど」 ***遊牧国家のすすめ外典 バルカン編 [#s715b18c] &ref(ティム.jpg);「&size(20){バー君バー君、''来た! 見た! 勝った!''};」 異様にハイテンションなティムールが姿を現したのは、それからすぐのことだった。 &ref(バー.jpg);「今度はカエサルのまねごとかい? できれば欧州戦線までとっておきたかったんだけど。それはそれとして、アフリカ北部を制圧してきたんだね」 |&ref(Y3SS13.jpg);| &ref(ティム.jpg);「うん! それでね、それでね、ティムたん次は&size(20){''オスマン攻めたい''};!」 &ref(バー.jpg);「どうしたんだい、藪から棒に」 &ref(ティム.jpg);「アフリカを征服してる時にねっ、オスマンがいじわるをしてきたの」 オスマンと聞いて思い当たる節があったのか、バーブルはうんうんと頷いた。 &ref(バー.jpg);「バルカンだけは死守しようと、彼らも必死なんだろう。小アジアの港を荒らして、ティムたんの海軍増強を少しでも遅らせたいはずだ。それはそうと、オスマン侵攻はおすすめできないなあ」 &ref(ティム.jpg);「またかじょ~かくだいってやつ?」 &ref(バー.jpg);「過剰拡大の方は、北インドとアラビアが中核化したから問題ないけど……だって君、ボスポラス海峡を渡れるのかい?」 &ref(ティム.jpg);「こんなこともあろうかと、キャラックを10隻用意したんだよ!」 興奮気味に話すティムールに、バーブルはやれやれと首を振る。 &ref(バー.jpg);「たった10隻じゃ、オスマンから制海権を取るには至らないよ。欧州侵攻したいならほら、カフカスから北回りに攻め上るといい」 &ref(ティム.jpg);「でもでも、今ならオスマンの海軍はゼロだよ? カスティーリャに全部沈められたもん」 ティムールは資料をテーブルに叩き付ける。バーブルはその報告を流し読むと、僅かにその目を見開いた。 &ref(バー.jpg);「うわ、本当だ。この時期にバルカンを渡れるなんて、君は運が良いよ。わかった、存分に暴れてくるといい」 &ref(ティム.jpg);「は~い、いってきま~す☆」 ティムールはウィンク一つ残すと、風のように去っていった。 ***遊牧国家のすすめ外典 ボヘミア編 [#k47dd900] &ref(バー.jpg);「熱っ……僕は猫舌なんだけどなあ……」 ゆったりとした椅子に腰掛けて、バーブルがのんびりとチャイをすすっていると、そこへ顔をくしゃくしゃにしたティムールが駆け込んできた。 &ref(ティム.jpg);「&size(20){''うえぇぇえ~ん、ばあぁくうぅぅん''};!」 これにはバーブルも驚いたようで、優雅な仕草で椅子から立ち上がると、鷹揚にティムールを出迎える。 &ref(バー.jpg);「いったいどうしたんだい? 君が泣くなんて、よっぽどの事だと思うけど」 &ref(ティム.jpg);「それがね、それがね、勢いに乗ってボヘミアまで攻め込んだんだけど……うぐ……ひっく……」 ティムールはそれ以上言葉を継げず、えぐえぐと泣きじゃくっている。 これでは埒があかないと見たバーブルは、ティムールの持つ資料をひったくった。 &ref(バー.jpg);「どれどれ? バルカン侵攻は順調に推移、勢いに任せてボヘミアまで……あ~、'''HREの悪魔'''に引っかかったんだね」 |&ref(Y4SS20.jpg);| その単語を出した瞬間、ティムールから強烈な負のオーラが発せられた。 &ref(ティム.jpg);「あの古狸、私の弱みにつけ込んで、無茶苦茶な要求を……ううっ……」 &ref(バー.jpg);「領土を返せ。さもなくば反乱を支援するぞって脅しだね」 &ref(ティム.jpg);「私の大切な&ruby(もの){領土};をこんな風に奪い取るなんて……」 &ref(バー.jpg);「それが彼らの戦い方だ。仕方がないよ」 バーブルは慰めるようにティムールの頭をなでさする。 だがティムールは不服だったのか、ギロリとバーブルを睨み付けた。 &ref(ティム.jpg);「ひどいよバー君。バー君もあいつらの肩を持つんだね?」 &ref(バー.jpg);「君の圧倒的な武力の前では、HREも問題にならないじゃないか。対処法もちゃんとある。地道にHREを解体しても良いし……手っ取り早いのは、彼らが州を要求する以上の速度でHREを制圧することだ」 &ref(ティム.jpg);「でも、あれだけ頑張ったのに戦果は雀の涙だよ? 私もう心が折れそうだよ……」 ここでティムールに匙を投げられては、世界征服のスケジュールが大幅に狂ってしまう。 計画に絶対の自信を持つバーブルは、どうにかティムールを焚きつけようと試みた。 &ref(バー.jpg);「君にしてはずいぶんと弱気だね。たかが回廊国家、踏みつぶせばいい。君は世界を目指すんだろう?」 &ref(ティム.jpg);「回廊国家っていっても、欧州への回廊でしょ? あんな片田舎、わざわざ征服しなくたって……」 &ref(バー.jpg);「それは違うんじゃないかな。西欧諸国は大航海時代とか言って、世界中の沿岸を襲っているだろう? いわば西欧は世界への回廊だ」 &ref(ティム.jpg);「西欧を制すれば、世界を制するってこと?」 &ref(バー.jpg);「その通り。そしてボヘミアはその回廊の、そのまた回廊に過ぎないじゃないか。'''征服'''するのに、何を躊躇う必要があるんだい?」 その言葉に何か感じる所があったのか、ティムールの目が光を取り戻す。 &ref(ティム.jpg);「征服……そうだね、バー君。私やる。二度と立ち上がれなくなるまで、ボヘミアを何度でも&size(20){&color(red){''焼き尽くす''};};。そんでもってあの陰険を這いつくばらせて、&size(25){&color(pink){''靴を舐めさせてやるんだから''};};!」 &ref(バー.jpg);「そ、その意気だよティムたん。内政は僕が見ておくから、思う存分に暴れてくるといいよ」 やり過ぎた、そう思ってももう遅い。バーブルは火の粉が自分に降りかからぬよう、ただ頷くことしかできなかった。 &ref(ティム.jpg);「それじゃあわた……ティムたんもう征くね! ボヘミア公、&size(30){''貴公の首は柱に吊されるのがお似合いだっ☆''};」 ティムールは&ruby(マジカルステッキ){歩行杖};にまたがると、ふわりと空へ舞い上がった。 &ref(バー.jpg);「&ruby(ティ○タム){チョコ菓子};のような名前して、あの苛烈さは詐欺だと思うな……」 バーブルは椅子に深く腰掛けると、ティーカップの中身を飲み干した。 あれだけ熱かったチャイは、もうすっかりと冷めていた。 ***遊牧国家のすすめ外典 反乱編 [#r392f264] &ref(ティム.jpg);「バー君バー君」 ティムールがバーブルのもとへ戻ってきたのは、それからすぐ後の事だった。 &ref(バー.jpg);「いったいどうしたんだい? 今度はやけに早いけど」 &ref(ティム.jpg);「君主がね……死んじゃった」 ティムールの差し出す報告書には、一つの訃報が記されていた。 |&ref(Y5SS17.jpg);| &ref(バー.jpg);「継承権争いだね。遊牧国家の宿命ともいえる」 &ref(ティム.jpg);「うう、また反乱潰しだよ~……華がない上に疲れるんだよね」 &ref(バー.jpg);「こればっかりは仕方ないよ。征服した分だけ反乱が起きるんだ」 &ref(ティム.jpg);「征服した分だけ……ね。ときにバー君、征服を始めた頃なんて言ってたっけ? 特に征服のペースについて」 ティムールはコロリと話を変える。あまりの唐突さに、バーブルはその意図を見抜けず聞き返した。 &ref(バー.jpg);「過剰拡大ぎりぎりで、州の数を倍々に増やしていくって話かい?」 &ref(ティム.jpg);「常識的に考えてさ、州の数を倍々で増やしていったら、&size(20){''反乱の数も倍々で増えてくよね''};」 &ref(バー.jpg);「その通りだね。君に常識を語られるのは甚だ遺憾だけど」 まずい話の流れに向かっている。そう感じたバーブルは、煙に巻くべくじっと反撃の時を待つ。 &ref(ティム.jpg);「しかも過剰拡大の発効を目安にするってことは、常に過剰拡大が発生しっぱなしだよね」 &ref(バー.jpg);「そういうことになるね」 &ref(ティム.jpg);「バー君の嘘つきっ! 反乱に困らなくなるって言ったじゃん!」 &ref(バー.jpg);「拡大速度を調整したおかげで、軍備と反乱のバランスは守られた。君も継承戦争を楽に戦えたじゃないか」 &ref(ティム.jpg);「でも、でも……ううぅ~……」 悩み続けるティムールに、畳みかけるようにバーブルは迫った。 &ref(バー.jpg);「さあ、反乱を'''一掃'''するんだ。そして思う存分西欧を切り取るといい。''それが君の運命だ''」 &ref(ティム.jpg);「一掃……そうだよね、一つ一つ丁寧に潰そうとするから大変なんだよ。よ~し、最強の宝具を出しちゃうぞ~!」 ティムールの頭の中で変な回路が繋がったらしい。ポケットから巨大な箱を取り出すと、ティムールは一息にその封を切った。 &ref(バー.jpg);「ちょっと待ってティムたん。なんか嫌な予感しかしな――」 &ref(ティム.jpg);「&size(20){必殺、'''禁断の棺!''' これを開けた時、最も大きな災いが巻き起こる!};」 &ref(バー.jpg);「それは独ソ戦フラグじゃないか!」 &size(30){&color(red){''パパパパパウワー! ドドン!''};}; |&ref(Y5SS27.jpg);| &ref(ティム.jpg);「……ボヘミアが宣戦してきたね」 &ref(バー.jpg);「……そうみたいだね」 &ref(ティム.jpg);「どうしよう?」 &ref(バー.jpg);「とりあえず、HREを解体しておこうか」 &ref(ティム.jpg);「そうだね」 白けきった二人の作戦会議は、ボヘミアを滅ぼすまで続いたという。 ~ &ref(バー.jpg);「ところでティムたん。いったい僕たちは、いつまで&size(20){''このアイコン''};でいればいいんだい? &size(20){''ウィキペディアから取ってきたのが丸わかり''};じゃないか」 &ref(ティム.jpg);「いつまでだろうね。著者が某所のキャラクターなんとか機で作ろうとしたらしいけど、衣装の違和感に挫折したんだって」 &ref(バー.jpg);「え……それじゃあ僕たち、ずっとこのままじゃないか。キャラ付けといい扱いといい、こんなのあんまりだよ」 &ref(ティム.jpg);「う~ん、まだ望みはあるんじゃないかな。著者の気が変わるかもしれないし、この外典を&size(20){&color(red){''不快に''};};思った誰かが絵を描いてくれるかもしれないよ?」 &ref(バー.jpg);「愛あんみたいに?」 &ref(ティム.jpg);「&size(20){''愛あんみたいに!''};」 &size(20){終われ}; [[遊牧国家のすすめ―DWティムールで世界征服]] TIME:"2012-04-02 (月) 03:38:58"