[[モンゴル再興 ~DWモンゴル汗国で世界帝国~]]


*モンゴル軍制改革 1576年 [#t6f9532e]

いよいよ残る軍の近代化を目指して邁進するモンゴル帝国。
しかしそれは遅々として進まないものだった。
理由は明白で、支配地域のヨーロッパ方面、とりわけウラル山脈以西の旧スンニ派地域での治安コストが高すぎるためだ。
理由は明白、支配地域のヨーロッパ方面、とりわけウラル山脈以西の旧スンニ派地域での治安コストが高すぎるためだ。
地域としては全体の20%程度にも満たない地域にも関わらず、帝国全部の安定度コストの50%以上を占めている。

このままではいつになるか分からない。そこで明察なるリグダン・カーンは大胆な手に打って出る。
このままでは軍の西欧化もいつになるか分からない。そこでリグダン・カーンは思い切った手に打って出る。
広大なロシアの諸地域にキプチャク・ハン国を再興、属国として独立させ、さらにカスピ海北岸に勢力を残したかつてのライバル、ノガイ族に広大な土地を無償で譲渡した。
もはや西欧から技術を「奪った」以上無理に東欧に居続ける必要もない。これで大幅な安定度コストの減少が期待できる。
わが命脈が尽きるまでになんとしても西欧化し、マスケット銃を持ちヨーロッパ兵を蹴散らすモンゴル軍団をこの眼で見たい、そう願うカーンであった。
自らの命脈が尽きるまでになんとしても軍事技術も西欧化し、マスケット銃を持ちヨーロッパ兵を蹴散らすモンゴル軍団をこの眼で見たい、そう願うカーンであった。

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|どうせ後から取り返す。これも遊牧民スピリット。|
|遊牧民にとって後から取り返すのは難しくないのでこういう無茶もできる。|


*落胆の帝王 1589年 [#r79f8b87]

その後宮廷顧問の尽力もあり政情はゆるやかに安定、13年後、ついに軍の西欧化の条件が整った。
ついにこの時がやってきたのだ、老境に達したカーンの喜びはひとしおであった。

だが、その老王の喜びの表情はたちまちに驚愕、そして落胆の色に変わった。
閲兵式で進んできたのは甲冑とハルバード、ロングソードにクロスボウで装備した仮装行列としか思えない歩兵集団だった。
その後ろにはマングダイ(=東方ステップ騎兵)達が帝王に対し誇らしげに進む。
その後ろにはマングダイ(=東方ステップ騎兵)達が帝王に対し粛々と進む。
この200年前の中世仮装行列は何事かと担当の将軍の襟首を掴む帝王。
申し訳なさそうに理由を述べる将軍。
つまりこういうことだった。
確かに西洋式軍制は取り入れることに成功はしたものの、銃の生産も大砲の鋳造技術も西欧のそれとは比較にならず、なんとか「真似」のできる範囲内で西洋式にそろえた結果、こうなってしまったとのことだった。
マングダイに関してはこの時代の(モンゴル基準で言えば)駄馬にまたがる騎士よりもマングダイの方が優秀なので、軍制移行はしていないという。

あまりにもあまりな結果に愕然と肩を落とす帝王リグダン。
この歩兵に関しては、かつて数百年前、ランクツネヒト歩兵と言われたものだ。
ヨーロッパで貴族に雇われていたドイツ人傭兵の事をさす。
しかし今の時代から考えればこれは儀典や仮装位にしか使われない、もう完全に時代遅れの装備であった。
強さとしてはいままでの歩兵よりもごく僅かに秀でる程度のものだった。
やむを得ずこれを「蒙古重装歩兵」と名づけるリグダン・カーン。
あまりにもあまりな結果に愕然とし肩を落とす帝王リグダン。
この歩兵はかつて数百年前、メンアットアームズと言われた中世後期のものだ。
主にチェインメイルや伝統的な剣や槍で装備したこの格好はもはや儀典で使われるか、せいぜい仮装位にしか使われない、もう完全に時代遅れの装備であった。
強さとしてはいままでの東方弓兵よりもごく僅かに秀でる程度のものだった。
そして将軍の言うとおり、騎兵に至ってはマングダイ以下の能力しかない。
現在の軍事技術レベルは6、一方西欧諸国は22を軽く超えているという事実を改めて思い知らされる。
差は開いていると思ったが、同じレールの上に乗るとより一層その差をはっきりと見せつけられる。

差は開いていると思ったが、同じレールの上に乗るとより一層その差は明確になる。
だが明察なるカーンは暗雲たる気持ちを打ち払い前向きに思考を進める。
これはいわば赤子のようなもので、今まさに生れたばかりの新生モンゴル帝国にとってはこれで良い、これから西欧の者どもが目を見張るような発展を遂げればいいのだと
諸将を激励する。
一気に湧きカーンの名前を連呼するその場は歓喜の波に包まれた。

西欧列強に対抗できる力を蓄えられるようになるまでわが命、どこまで持つか。
しかし明察なるカーンは前向きに思考を進める。
これはいわば赤子のようなもので、今まさに生れたばかりの新生モンゴル帝国にとってはこれで良い、これから西欧の者どもが目を見張るような発展を遂げればいいのだと諸将を激励する。
緊張していた場は一気に湧きカーンの名前を連呼する歓喜の波に包まれる。

西欧列強に対抗できる力を蓄えられるようになるまで我が命、どこまで持つか。
まだ我が剣を大地に還す時ではない、リグダンカーンは強くそう誓った。

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TIME:"2013-03-05 (火) 00:01:43"

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