[[プレイレポ/ポンテッリ家の人々]]

*ポンデッリ家の軛 [#b8ec466f]

ローマは陥落した。教皇は下男に変装してドイツの司教領に落ち延びた。
ローマを占領したコジモ3世は、シエナ市の司教だったジャコモ・ペトルッチを新しいローマ教皇に据え、教皇領を属国として処遇する。

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 トスカナの属国としての教皇領。あたらしい教皇はトスカナが立てた対立教皇だった。

教皇に対して用いた「帝国主義」は、非常に使い勝手のよい開戦理由だった。
もし「開戦理由なし」だと安定度と正統性が低下する上、BBRの効率も悪く、選択できない要求もある。
しかし「帝国主義」は、どの国に対しても使用できる上、安定度にマイナスがつかず、全ての州を要求できるし相手を属国にすることもできる。

コジモ3世は対立教皇の権威を背景にして、フェラーラ、モデナ、パルマ、マントヴァといったイタリアの諸都市を併合する野心を隠さなくなった。
そもそも、トスカナが今までこれらの諸都市に宣戦布告できなかったのは、開戦理由がなかったことも勿論あるが、これらの諸都市にヴェネツィアの独立保障がかかっていたことが大きかった。
もちろん、ヴェネツィアの独立保障は現在もかかっている。しかし、

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 ヴェネツィアは農民戦争に苦しんでいた。

ヴェネツィアはオーストリアとの長年の戦争に疲弊し、農民反乱を鎮圧できずに政府崩壊の状態にあった。
いま、このときなら、トスカナが北イタリアの征服事業にのりだしても邪魔ははいらない。
賢明な読者諸君は、イタリアの諸都市は神聖ローマ帝国の領域内であり、彼らに手をだせば皇帝が介入してくると指摘するかもしれない。
しかし、開戦理由が「帝国主義」であれば、皇帝はたとえ領域内の私戦であっても介入できないのだ。

コジモ3世は兵を挙げてフェラーラ、マントヴァ、パルマ、モデナを順番に征服していった。
彼らは例外なくコジモ3世に降伏し、これらの諸都市はトスカナ大公国に帰属することになった。
彼らは雪崩を打ってコジモ3世に降伏し、これらの諸都市はトスカナ大公国に帰属することになった。
ローマとモデナはまだ属国だが、いずれ併合されるだろう。

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 1622年の北イタリア

このようにして、トスカナ大公国は、フィレンツェ、ピサ、シエナ、アンコーナ、ラヴェンナ、ローマ、フェラーラ、マントヴァ、パルマ、モデナといった諸都市を領有する大国となった。
フィレンツェ、ピサ、シエナには大学があり、アンコーナには繊維工場が建設された。ローマにはコジモ3世の封臣でもある対立教皇がいる。

本当のところを言えば、コジモ3世はイタリア王になりたかった。
しかしゲーム的な事情を言えば、イタリアを建国するにはフィレンツェ、アンコーナ、ローマの他にロンバルディアを中核州化して領有しなければならない。
そして勿論、ロンバルディアは現在ミラノ公爵を兼ねるスペイン・ハプスブルク家のものだ。
そして現在、ロンバルディアは現在ミラノ公爵を兼ねるスペイン・ハプスブルク家のものだ。

コジモ3世はスペインからミラノ公位を剥奪するために外交戦略に傾注した。
彼は、先代以来の婚姻外交によって血縁関係が結ばれていたフランスやオーストリアと同盟し、スペインに対抗しようとしていた。

しかし彼の試みは実を結ばなかった。
フランスでは王権が低下し、彼らは統一国家の態をなしていなかったし、オーストリアはオスマントルコの侵略でバルカンに出ずっぱりだった。

*コジモ3世と后と愛人 [#z27b05f2]

コジモ3世は私生活でも絶倫で、多くの愛妾を抱えていた。
コジモ3世の正妻はハプスブルク家の王女だったが、彼女はスペイン系で、トスカナとスペインとの関係が急速に悪化していくなか、宮廷で冷遇されるようになった。
コジモ3世はむしろ愛妾の方を愛した。とくにソデリーニ夫人が彼のお気に入りだった。ソデリーニ夫人には兄がいて、ルイージ・ソデリーニといった。この男は妹の影響力でとんとん拍子に出世した。

コジモ3世には二人の男子がいた。
一人は正妻の息子で、もう一人はソデリーニ夫人の息子だった。
勿論、はじめは正妻の息子が王太子だった。
ところが、彼は流行病にかかって早世してしまう(ソデリーニ夫人による暗殺という説もある)。
こういった経緯で、ソデリーニ夫人のまだ幼い息子が王太子になった。

コジモ3世は1624年に亡くなった。

ソデリーニ夫人の息子、アレッサンドロ1世が大公の座を継承したが、まだ少年だったために摂政がつくことになった。
摂政は外戚のルイージ・ソデリーニである。

トスカナ大公国に苦難の時代が訪れようとしていた。

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TIME:"2013-07-11 (木) 16:39:29"

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