鄭和が探検から戻ってくると、 パラメスワラくんは晴れやかな顔で出迎えてきました。
やあ、パラメスワラくん。どうしたんだい? きみがそんなににこやかな顔をしているなんて、珍しいね。どうせアイスを食べてたら棒にアタリと書いてあったとか、ネットでエロ画像を探していたら好みの画像が入手できたとか、そんなことだろうけど、一応聞こうじゃないか。なにがあったんだい?
あなたには沢山たくさん言いたいことがありますが、いまぼくは気分がいいので何も言わないでしょう。
私だってきみに言いたいことは沢山たくさんあるのだけれど、いま私は気分が悪いから何も言いたくないね。
それはさておき、すばらしい航海だったよ。ジャワとセレベスの全域を明らかにしただけではなく、その東の香料諸島まで探索することができたんだからね。フィリピンの南部とニューギニアの西部にまで到達したんだよ。
とはいえ、マラッカの入植者の年間増加率はわずか0.2です*1。入植には時間がかかるでしょうね
五年に一人なんて割合の入植者を待つ必要は無いよ。国策「新世界への探索Quest the new World」を採用すれば、ミッションで「どこそこを発見せよ」というのがでる。これの報酬が入植者五人だから、ミッションをこなしていけば必要な入植者は確保できるよ。
ただしこのワザはWholeWorldmodでしか使えない。というのも、バニラでこれをやろうとするとミッションでいきなり「ハバナを発見せよ」とか出てきたことがある。たぶんポルトガルやスペインを想定してミッションを組んでいるからこんなことになるんだろうが、その点、WWmodはその地域の未到達プロヴィンスを発見するミッションがちゃんと組まれているから、ゲームが破綻せずにうまくすすむわけだ。このあたりは、本家のparadoxも見習ってほしいものだね。
マラッカなんて国で(しかも新世界の探索を最初の国策に採用して)プレイすることは、paradoxも想定してないんでしょうね。
これで南海は完全におさえた。マレー半島、スマトラ島、ジャワ島西部はマラッカのものだし、セレベスのマカッサル王国は同盟国。ボルネオ島のブルネイも婚姻をむすんでいる。モルッカ諸島(香料諸島)にも入植がすすんでいるので、この地域でマラッカに対抗できる勢力は存在しないと言っていいだろう。
とはいえ、明は元気にシルクロードを打通してカスピ海でティムールをボコってますし、インドではヒンドゥーのヴィヤジャヤナガルがインド統一を果たしています。ランドパワーではこれらの二カ国にはかなわないでしょうね。海戦なら分からないですけど。
パラメスワラくん、支度したまえ。ダメだダメだそんな格好じゃ。きちんと礼装して、外行きの服を着てくるんだよ。
というのも、ミッションで「中核州を回収せよ」を引いてしまって、戦争なんてしてる暇はないからキャンセルしたら、「(すでに入植してマラッカの植民地になっていた)フローレスを都市にせよ」というミッションがでてきたんだ。
一度ミッションをキャンセルすると五年間はキャンセルできませんものね。
フローレスが都市になるまでは大体あと十年ほどかかる。その間雇った探検家を遊ばせておくのは経済的じゃないから、インド洋以西を探索させて有効活用しようという考えだ。
いいんじゃないでしょうか。インド洋にはKatchやらHormuz、Far、ZanzibalなどのCOTがあります。それを発見して商人を派遣すれば交易収入も倍増するでしょう。
カッチ交易地(総取引高400)、ホルムズ交易地(同350)、ファース(同280)、ザンジバル(同350)と順調に発見。最後にはメッカに到達した。
中央集権、自由農民とリミットいっぱいに振り切れましたからね。
自由貿易は密偵防御にマイナスがつくかわりに、年間商人数や商人派遣費用、交易効率その他もろもろにボーナスがつく。
すばらしい! いまやインド洋にはマラッカ商人があふれかえっています!
鄭和さん! ここで船を止めてはなりません、さらに東へ! さらなる東へ!! もっともっと東へ!!!
どうしたんだいパラメスワラくん。今日はちょっとテンションが高くて気持ち悪いよ。
忘れたとは言わせませんよ。ぼくをこんな姿にした魔法使いは、東の大陸に逃げたと鄭和さんは言いましたよね。東の大陸とはオーストラリアのことでしょう? ではオーストラリアに行きましょうよ! 新大陸を殖民して、マラッカ王国を繁栄させ、ぼくは人間の姿に戻るのです!
そんなこと言っても、植民地維持費用が月額20ダカットを越えていて、赤字を補填するために収入を国庫に入れざるを得ず、インフレが10%を超してしまったんだよ。
そんなの二つ目の国策にNational Bankをとればいいじゃないですか。それにそろそろ初期に殖民したプロヴィンスが都市に成長していく時期です。以後はローテンションになるので、殖民費用はこれ以上上がらないでしょう。
まあいいけどね。私は宝船艦隊を指揮して大航海ができればいいんだから。
ブルネイが火事場泥棒していたので、いつか喧嘩ふっかけたいな、と思ってたら、同盟しているバリにブルネイが宣戦したんでこれ幸いと参戦。敵の植民地をすべて接収してから、バンジャーマシンを割譲させた和平しました。
うちのキャラック船30隻に勝てる海軍は喜望峰以東には存在しない。
同盟していたマカッサルは属国化したあと併合を打診。十数回打診を試みたすえに、十六世紀初頭に併合に成功しました。
よろしい。あとはこれらのプロヴィンスが中核州になるのを待つだけだ。
言い忘れていたが、WWmodには地域国家が近代国家に変体する政策desitionが用意されているのだ。たとえばマラッカなら、ほら、インドネシアになれる。
えーと、Sundaはジャワ島のプロヴィンスですね。たしかマジャパヒトと戦っている過程で入植したんですよね。Acehはアチェの首都で、同国の併合によって領有。Banjarmasinはブルネイのボルネオ島南部にある港町、これはオーストラリア大陸の入植戦争の際に割譲させる。Makassarはマカッサルの首都ですから、同国の併合によって領有。Irianはギニア西部の空白地で、新世界への探索をとってすぐに入植成功しました。
うむ。というわけでマラッカは見事インドネシア変体の条件を満たしたのだ。
「インドネシアのマレー人たちは繁栄しています。もしインドネシアをひとつの地域に統合するならば、私たちはさらなる高みへと到達するでしょう。」
十五世紀から十六世紀にかけて、マレー半島の交易国家マラッカは空前の繁栄を遂げた。鄭和の事業を受け継いだマラッカ海軍は香料諸島をめぐってこれらの島々を領有し、アチェやブルネイ、マカッサル、マジャパヒト、バリといった他のマレー人国家に対して優位な立場を確保することに成功した。マラッカはさらにインド洋にも艦隊を派遣し、メッカに巡礼してティムール帝国やマムルーク朝といった巨大なスンニ派国家と国交を樹立することにも成功、彼らのちからを背景にして、マラッカ商人はインド洋貿易で莫大な利益をあげる。十六世紀にはいると、マラッカはオーストラリア大陸を発見。ここに入植し、ライバルであるブルネイの入植者やマジャパヒト王国の妨害を排除しながら、この大陸に独占的権益を打ち立てることに成功した。マラッカの最大進出線はアフリカのマダガスカル大陸にまで及んだという。マラッカ王国は十六世紀末期にインドネシア王国を名乗り、全てのマレー人の王国となった。
次回はオセアニアを制覇したインドネシアが、ヨーロッパの列強たちと戦います。
では、インドネシアに変体した直後の勢力図を貼ってお別れです。さよなら、さよなら、さよなら。