続・我々は永遠に海を支配し続ける

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鄭和の発見した珍獣
 

ぷろろーぐ

鄭和.jpg 私は鄭和。明帝国の提督だ。

鄭和.jpg いまは百隻の宝船艦隊を率いて南洋大航海を行なっている。

鄭和.jpg おやっ、あれはなんだ?

スルタン.jpg うほっ、いい男。

鄭和.jpg これは珍しい。まるで人のような獣だ。これが猩猩というやつか、はじめて見る。

スルタン.jpg こんにちは。ぼくはパラメスワラ。いにしえのシュリヴィジャヤ王国の王子さ。

スルタン.jpg こんな姿をしているのは、悪いマジャパヒト王国の魔法使いに呪いをかけられてしまったからなんです。

鄭和.jpg ふうむ、それは不憫な。よし、私がなんとかしてやろう。

スルタン.jpg わーい。

鄭和.jpg ここから海を渡って数十里航海したところに、マラッカ半島というところがある。

鄭和.jpg そこに5プロヴィンスほどの小さな国がある。きみにその国をやろう。

鄭和.jpg きみはその国を率いてマジャパヒト王国に対抗し、自分にかけられた呪いを解くよう努力してみなさい。

スルタン.jpg うわー ほんとうですか?

スルタン.jpg ありがとうございます。でも鄭和さんは、なぜぼくにそこまでしてくれるのですか?

鄭和.jpg 私は明帝国のエージェントとして、この南海に忠実な朝貢国をつくる義務があるんだ。

鄭和.jpg マラッカはいまは小さな国だけれど、いつかはこの南海全域を支配下に治める立派な王国になるだろう。

鄭和.jpg きみなら、きっとマラッカ王国をよりよい方向に導いていけると私は信じているよ。

スルタン.jpg ぼく、がんばります!

マラッカはじまったな

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現在に残るマラッカの建造物
 

スルタン.jpg 鄭和さんの嘘つき!

鄭和.jpg なんだよ、だしぬけに。ちゃんと理由を言ってくれないと、きみがなんで怒っているのか私には分からないよ。

スルタン.jpg あなたはぼくをマラッカの王にしてくれると言ったのに、見てください、マラッカには既に土着の王がいるじゃないですか!

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謎の土着君主
 

鄭和.jpg 勿論知ってるさ。だからこいつを放逐して、きみを王様にしてやるって言ってるんだ。

スルタン.jpg そんなことできるんですか?

鄭和.jpg できるとも。内政スライダーを中央集権に一つだけずらして御覧。

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王位僭称者の反乱!
 

鄭和.jpg すると三分の一の確率でこの「地方の王位僭称者の反乱」が起こる(僭称者というのはきみのことだろうね)。

鄭和.jpg そしてマラッカには初期配置の要塞がほとんどないから、反乱軍は瞬く間に全土を占領して、王朝交代が起こるというわけさ。

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Hamzah1の即位
 

鄭和.jpg ほら、土着の王を倒してきみが即位したよ。これで文句無いだろう。逃亡先で現地の王を殺して自分が王様を名乗るなんて、史実のパラメスワラそっくりじゃないか。

鄭和.jpg このクーデタで反乱軍の騎兵1000歩兵2000が無料で手に入る上に、貴族主義がMAXになるのでなかなかお得な小技だ。是非覚えておきなさい。

スルタン.jpg はーい。

鄭和.jpg しかしきみもあまりパッとしない能力だねえ・・・さっきの土着の王様に負けてるじゃないか(名前も文字化けしてるし)。

スルタン.jpg ほっといて下さい。

したたかな商人、あでやかな王妃

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マラッカのCOTは年間400ダカットの取引量を誇る
 

鄭和.jpg 明に帰国していてしばらく来れなかったけど、あいつは元気にしてるかな。

スルタン.jpg うひひ、ぼくもこれで一国一城か。民草から税金をがっぽりとって、宮廷にご馳走や美人をあつめるぞ。

鄭和.jpg なんという俗物だろう。おい、きみは何のためにスルタンになったんだい?

スルタン.jpg げえっ、鄭和さんじゃないですか。

鄭和.jpg あんまり無体なことをしてると、明の宝船艦隊でこの半島を海上封鎖しちゃうぞ。

スルタン.jpg すいませんでした。でも、ぼくにも言い分があります。

鄭和.jpg 言って御覧。

スルタン.jpg いきなり国の経営を任されても、何をすればいいのか分かりません。だってぼくは野卑で下種なオラウータンなんですよ?

鄭和.jpg じゃあ私がすこしアドバイスしてあげよう。

鄭和.jpg とりあえず時計を止めなさい。それから宮廷画面にアクセスする。偉人を招聘するんだ。

スルタン.jpg レベル4の海軍改革論者とレベル6の徴税官、レベル2の智謀家を雇いました。徴税官はインフレを抑制してくれる偉人です。

鄭和.jpg 交易技術にボーナスがある財務長官がいないのが残念だが、まあいいだろう。次は画面をスクロールしてCOTを探しなさい。

スルタン.jpg ぼくたちのmalaccaのほかには、中国のjianjouと日本のsettsuにCOTがあります。

鄭和.jpg そこに商人を自動派遣する。とくに中国のCOTは年間取引高1000の巨大市場だから、優先的に商人を派遣するように。

スルタン.jpg 国税と貿易がそれぞれ15ダカット/月くらいの収入になって、毎月30ダカットの収入になりました。

鄭和.jpg 次は外交だ。

鄭和.jpg このSSを見なさい。

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政治地図
 
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宗教地図
 

鄭和.jpg 上が政治地図で、下が宗教地図だ。マレー半島のさきっぽにあるのが私たちのマラッカ王国だ。宗教地図の色分けは、緑がイスラム教スンニ派。オレンジが仏教。青がヒンドゥー教で、赤が異教だ。さあ、パラメスワラくん。何か気づいたことがあれば言ってご覧。

スルタン.jpg ぼくたちはスンニ派で、スマトラ島のアチェやボルネオ島のブルネイ、セラバヤ島のマカッサルと仲良くやっていけると思います。

スルタン.jpg ジャワ島のマジャパヒト王国はヒンドゥー教徒で、不倶戴天の敵です。いつか地図上から消してやりましょう。

スルタン.jpg それから、タイのアユタヤ朝との国教にマレー文化スンニ派地域があります。

鄭和.jpg パッターニとクランタンのことだね。うむうむ、そんなところだろう。ちなみにインドシナの青色はチャンパーだ。

スルタン.jpg 結局外交方針は、緑色とは仲良くして、オレンジや青とは戦おう、ということですよね。

鄭和.jpg そのとおり。同宗教の国とは婚姻関係がむすべるから、外交官を送って親戚になっておくように。

スルタン.jpg らじゃーです。

アユタヤ? ふるぼっこにしてやんよ

スルタン.jpg アチェとブルネイとマカッサルから王妃を娶りました。ついでにベンガルからも王妃を貰いました。四人まで奥さんがもらえるなんて、イスラム教っていい宗教ですね。改宗してよかった! うひひ。

鄭和.jpg まったくきみは俗物だねえ、ほとほと呆れるよ。

スルタン.jpg ふん、鄭和さんだって宦官じゃなかったら同じことしてますよ。

鄭和.jpg この野郎、本当に五十隻のキャラックと五十隻のコグでマラッカに艦砲射撃してやろうか。

スルタン.jpg ひいいい、勘弁してください。

スルタン.jpg 冗談ですよ、冗談。うわ、誰ですか皆さん。

鄭和.jpg (ぞろぞろ)

スルタン.jpg やめてください、そんな武装した人たちを王宮に連れてくるのは。謝りますから、勘弁してくださいよ。

鄭和.jpg 勘違いするな。彼らは王国の国庫から雇った傭兵だ。

スルタン.jpg 傭兵? どこかと戦争するんですか?

鄭和.jpg 前にも言ったが、ここらへんの地域は首都以外要塞をもたない国が多い。だから騎兵をつかって敵の野戦軍を撃破すれば、全土を占領することは比較的簡単なのだ。

スルタン.jpg ああ、だから騎兵の傭兵を雇ったわけですね(傭兵なら一ヶ月も経たずに雇用できますものね)。

鄭和.jpg 本当は騎兵は常備軍、歩兵は傭兵というかたちにしたかったんだが、何分時間が惜しいからな。

スルタン.jpg それで、どこと戦争するのですか? マジャパヒトと戦争するのは時期尚早でしょ。コグ(輸送艦)は二隻しかないし、海軍はまだ弱いし。

鄭和.jpg アユタヤを攻める。

スルタン.jpg あ、なるほど。パッターニとクランタンの同文化同宗教地域を回収するんですね。

鄭和.jpg とりあえず元反乱軍指導者のhamzah1(きみのことだ)はshock2・maneuver1となかなか優秀だ。騎兵2000を率いてアユタヤの要塞ゼロ地域を散歩してもらう。歩兵3000はまっすぐ首都アユタヤの要塞を目指す。敵の野戦軍は数がそう多くないはずだから、どちらに当たっても大丈夫だろう。

スルタン.jpg では開戦します。「貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!」

鄭和.jpg スルタン.jpg ぱぱぱ ぱぉわー

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ラッチャブリの戦いでアユタヤ軍を撃破。
 

1400年夏、マラッカ・アチェ連合軍はアユタヤ・ランナー・チャンパー連合に宣戦。 陸と海で多数の戦力を揃えたマラッカ連合軍は、アユタヤを圧倒し、勝利した。 この戦争でマラッカは、パッターニとクランタンのマレー人スンニ派地域を版図に組み込んだ。

鄭和.jpg 勝ったな。

スルタン.jpg 騎兵の衝撃力3倍が活きた戦いでした。

鄭和.jpg この戦争で威信が30を超えたので、カリフの称号を名乗っておきなさい。安定度の回復が遅くなる代わりに、宣教師の成功確率が上がるし、そのうえ毎月の威信上昇量にボーナスがつく。

スルタン.jpg ぼくはこの地域のスルタン兼カリフということで、ついに聖俗両方の権利を手に入れたのですね! ふははは、頭が高いぞ鄭和さん。ぼくにひれ伏したまえ。

鄭和.jpg 黙れエテ公。

国のかたちが定まってきたぞ

鄭和さんが大航海の途中でマラッカに寄ってみると、 宮廷の玉座でパラメスワラくんがウンウンと唸っていました。

鄭和.jpg やあ、パラメスワラくん。また拾い食いでもしたのかい。まったく、姿がオランウータンになったことで、心まで卑しくなってしまったようだな。

スルタン.jpg 憶測による断定でそこまで悪口を言える鄭和さんは、少しデリカシーというものを欠いているのではないでしょうか。

鄭和.jpg ほほう、じゃあ、何をウンウン唸ってたんだい?

スルタン.jpg これからの国家の行く末について悩んでいたんですよ。

鄭和.jpg それは大層な。

スルタン.jpg 1410年に統治レベルが4になって、ひとつめの国策が解禁されたんですが、どれを選択しようかな、と。

鄭和.jpg ははあ、それならまずPress Gangだな。建艦コストが半分になる。まずそれをとって、キャラック船を海軍保有上限値まで建造したまえ。

スルタン.jpg おkです。

鄭和.jpg それが終わったら、国策をColonial Venturesに変更する。これは入植者が年間一人ずつやってくるんだ。

スルタン.jpg 植民地経営するんですか? 植民地は都市に成長するまでけっこう維持費がかかりますよ。まだ早いんじゃないかなあ。

鄭和.jpg 何もマラッカが植民地経営するわけじゃない。入植だけして、それを友好国に払い下げるのさ。マラッカの既知の領域には(遠くにあって殖民できないIrianを除いて)5つの空白地がある。それをブルネイとかアチェとかマカッサルに売れば、全部で1000ダカットくらいの儲けになるんだ。それに、こうすればこちらの国庫が潤うだけじゃない。ライバルの予算を(購入資金と植民地維持費用というダブルパンチで)赤字にして、これからの競争で優位に立てるんだ。

スルタン.jpg うーん、チートくせえ。

鄭和.jpg 難易度激難だからこれくらいはいいだろう。

鄭和.jpg 入植者が最大になったら、National Trade Policyに変更して、国策をしばらくこれに固定する。ちなみに効果は、交易効率+10%。

決戦、マジャパヒト王国

スルタン.jpg ふわーあ、今日も暇だなあ。

鄭和.jpg 非ヨーロッパ国の序盤の暇さは何とかして欲しいものだね。

スルタン.jpg おや、鄭和さんじゃないですか。何の用ですか?

鄭和.jpg 用ってほどじゃないけど、定期的にこうして朝貢国を見回っているんだ。

スルタン.jpg ふーん。

鄭和.jpg しかし暇だ暇だと言っているだけでは問題は解決しないよ。隙あらば近隣諸国を侵略して、賠償金なり属国化なりとってこないとダメじゃないか。

スルタン.jpg なんというウォーモンガー。

スルタン.jpg ところが鄭和さん、ぼくはただのオランウータンではなく、やればできるオランウータンなんです。

スルタン.jpg 鄭和さんが明へ帰っている間にアユタヤを占領して属国化し、同盟破棄してきたアチェも王位継承権を請求した上に全土占領して属国化しました。いやあ、海軍戦力限界いっぱいにキャラック船をもっていると、制海権をとるのがラクでラクで。

鄭和.jpg ぶらぼー、でかしたぞパラメスワラくん!

スルタン.jpg これでマラッカと陸上で接地するアユタヤとアチェ*1を両方属国化したことになります。安全保障問題は完全に解決しました。

鄭和.jpg うむうむ。ではそろそろマジャパヒト王国への遠征をはじめてみようか。

スルタン.jpg えっ、いいんですか?

鄭和.jpg 十二隻のキャラックがあれば制海権をとれるだろう。制海権をとっているかぎりマラッカに敗北の文字はないからね。さあ、開戦前の地図を貼っておくから見てご覧。

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1417年の南海の地図
 

スルタン.jpg あーっ、マジャパヒト王国がセラバヤのマカッサルを併合しています。

鄭和.jpg はやくリリースさせないとセラバヤがヒンドゥーに改宗させられてしまう。

スルタン.jpg では、宣戦布告行きます。

鄭和.jpg 「貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!」

鄭和.jpg スルタン.jpg ぱぱぱ ぱぉわー

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java沖の海戦で勝利したマラッカは、制海権を確保する
 
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bari-ronbokuにマジャパヒトの主力を確保することに成功した
 

鄭和.jpg 敵に制海権を握られていると、島から島に移動することができなくなる。

鄭和.jpg 写真は、これを利用してマジャパヒト王の軍勢をバリに閉じ込めたところだ。

鄭和.jpg このおかげで、マラッカはほぼ自由にジャワとセラバヤのマジャパヒト領を占領することができた。

スルタン.jpg すばらしい!

鄭和.jpg さて、マカッサルをリリースさせて講和しよう。

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戦後の南海。青がマラッカとその属国で、緑が友好国。
 

1417年、マラッカ海軍はジャワ島に出航。マジャパヒト戦争のはじまりである。 マラッカ海軍はジャワ沖でマジャパヒト海軍を撃破すると、その制海権を利用して、 ジャワ、バリ、セラバヤという多くの島にひろがっていたマジャパヒト領を攻撃した。 マジャパヒト王はこれに対抗する手段を失い、マカッサル王国の再独立を認めることで講和を願い出た。

スルタン.jpg ついに宿敵のマジャパヒトを屈服させたぞ!

スルタン.jpg これでぼくにかけられた呪いも解けるに違いない!

スルタン.jpg 次回、大航海時代はじまる! お楽しみにね!

つづく


*1 アチェはジョホールとシアクが通行できる仕様になっている

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