これは珍しい。まるで人のような獣だ。これが猩猩というやつか、はじめて見る。
こんにちは。ぼくはパラメスワラ。いにしえのシュリヴィジャヤ王国の王子さ。
こんな姿をしているのは、悪いマジャパヒト王国の魔法使いに呪いをかけられてしまったからなんです。
ここから海を渡って数十里航海したところに、マラッカ半島というところがある。
そこに5プロヴィンスほどの小さな国がある。きみにその国をやろう。
きみはその国を率いてマジャパヒト王国に対抗し、自分にかけられた呪いを解くよう努力してみなさい。
ありがとうございます。でも鄭和さんは、なぜぼくにそこまでしてくれるのですか?
私は明帝国のエージェントとして、この南海に忠実な朝貢国をつくる義務があるんだ。
マラッカはいまは小さな国だけれど、いつかはこの南海全域を支配下に治める立派な王国になるだろう。
きみなら、きっとマラッカ王国をよりよい方向に導いていけると私は信じているよ。
なんだよ、だしぬけに。ちゃんと理由を言ってくれないと、きみがなんで怒っているのか私には分からないよ。
あなたはぼくをマラッカの王にしてくれると言ったのに、見てください、マラッカには既に土着の王がいるじゃないですか!
勿論知ってるさ。だからこいつを放逐して、きみを王様にしてやるって言ってるんだ。
できるとも。内政スライダーを中央集権に一つだけずらして御覧。
すると三分の一の確率でこの「地方の王位僭称者の反乱」が起こる(僭称者というのはきみのことだろうね)。
そしてマラッカには初期配置の要塞がほとんどないから、反乱軍は瞬く間に全土を占領して、王朝交代が起こるというわけさ。
ほら、土着の王を倒してきみが即位したよ。これで文句無いだろう。逃亡先で現地の王を殺して自分が王様を名乗るなんて、史実のパラメスワラそっくりじゃないか。
このクーデタで反乱軍の騎兵1000歩兵2000が無料で手に入る上に、貴族主義がMAXになるのでなかなかお得な小技だ。是非覚えておきなさい。
しかしきみもあまりパッとしない能力だねえ・・・さっきの土着の王様に負けてるじゃないか(名前も文字化けしてるし)。
明に帰国していてしばらく来れなかったけど、あいつは元気にしてるかな。
うひひ、ぼくもこれで一国一城か。民草から税金をがっぽりとって、宮廷にご馳走や美人をあつめるぞ。
なんという俗物だろう。おい、きみは何のためにスルタンになったんだい?
あんまり無体なことをしてると、明の宝船艦隊でこの半島を海上封鎖しちゃうぞ。
いきなり国の経営を任されても、何をすればいいのか分かりません。だってぼくは野卑で下種なオラウータンなんですよ?
とりあえず時計を止めなさい。それから宮廷画面にアクセスする。偉人を招聘するんだ。
レベル4の海軍改革論者とレベル6の徴税官、レベル2の智謀家を雇いました。徴税官はインフレを抑制してくれる偉人です。
交易技術にボーナスがある財務長官がいないのが残念だが、まあいいだろう。次は画面をスクロールしてCOTを探しなさい。
ぼくたちのmalaccaのほかには、中国のjianjouと日本のsettsuにCOTがあります。
そこに商人を自動派遣する。とくに中国のCOTは年間取引高1000の巨大市場だから、優先的に商人を派遣するように。
国税と貿易がそれぞれ15ダカット/月くらいの収入になって、毎月30ダカットの収入になりました。
上が政治地図で、下が宗教地図だ。マレー半島のさきっぽにあるのが私たちのマラッカ王国だ。宗教地図の色分けは、緑がイスラム教スンニ派。オレンジが仏教。青がヒンドゥー教で、赤が異教だ。さあ、パラメスワラくん。何か気づいたことがあれば言ってご覧。
ぼくたちはスンニ派で、スマトラ島のアチェやボルネオ島のブルネイ、セラバヤ島のマカッサルと仲良くやっていけると思います。
ジャワ島のマジャパヒト王国はヒンドゥー教徒で、不倶戴天の敵です。いつか地図上から消してやりましょう。
それから、タイのアユタヤ朝との国教にマレー文化スンニ派地域があります。
パッターニとクランタンのことだね。うむうむ、そんなところだろう。ちなみにインドシナの青色はチャンパーだ。
結局外交方針は、緑色とは仲良くして、オレンジや青とは戦おう、ということですよね。
そのとおり。同宗教の国とは婚姻関係がむすべるから、外交官を送って親戚になっておくように。
アチェとブルネイとマカッサルから王妃を娶りました。ついでにベンガルからも王妃を貰いました。四人まで奥さんがもらえるなんて、イスラム教っていい宗教ですね。改宗してよかった! うひひ。
この野郎、本当に五十隻のキャラックと五十隻のコグでマラッカに艦砲射撃してやろうか。
やめてください、そんな武装した人たちを王宮に連れてくるのは。謝りますから、勘弁してくださいよ。
前にも言ったが、ここらへんの地域は首都以外要塞をもたない国が多い。だから騎兵をつかって敵の野戦軍を撃破すれば、全土を占領することは比較的簡単なのだ。
ああ、だから騎兵の傭兵を雇ったわけですね(傭兵なら一ヶ月も経たずに雇用できますものね)。
本当は騎兵は常備軍、歩兵は傭兵というかたちにしたかったんだが、何分時間が惜しいからな。
それで、どこと戦争するのですか? マジャパヒトと戦争するのは時期尚早でしょ。コグ(輸送艦)は二隻しかないし、海軍はまだ弱いし。
あ、なるほど。パッターニとクランタンの同文化同宗教地域を回収するんですね。
とりあえず元反乱軍指導者のhamzah1(きみのことだ)はshock2・maneuver1となかなか優秀だ。騎兵2000を率いてアユタヤの要塞ゼロ地域を散歩してもらう。歩兵3000はまっすぐ首都アユタヤの要塞を目指す。敵の野戦軍は数がそう多くないはずだから、どちらに当たっても大丈夫だろう。
では開戦します。「貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ!」
1400年夏、マラッカ・アチェ連合軍はアユタヤ・ランナー・チャンパー連合に宣戦。 陸と海で多数の戦力を揃えたマラッカ連合軍は、アユタヤを圧倒し、勝利した。 この戦争でマラッカは、パッターニとクランタンのマレー人スンニ派地域を版図に組み込んだ。
この戦争で威信が30を超えたので、カリフの称号を名乗っておきなさい。安定度の回復が遅くなる代わりに、宣教師の成功確率が上がるし、そのうえ毎月の威信上昇量にボーナスがつく。
ぼくはこの地域のスルタン兼カリフということで、ついに聖俗両方の権利を手に入れたのですね! ふははは、頭が高いぞ鄭和さん。ぼくにひれ伏したまえ。
鄭和さんが大航海の途中でマラッカに寄ってみると、 宮廷の玉座でパラメスワラくんがウンウンと唸っていました。
やあ、パラメスワラくん。また拾い食いでもしたのかい。まったく、姿がオランウータンになったことで、心まで卑しくなってしまったようだな。
憶測による断定でそこまで悪口を言える鄭和さんは、少しデリカシーというものを欠いているのではないでしょうか。
1410年に統治レベルが4になって、ひとつめの国策が解禁されたんですが、どれを選択しようかな、と。
ははあ、それならまずPress Gangだな。建艦コストが半分になる。まずそれをとって、キャラック船を海軍保有上限値まで建造したまえ。
それが終わったら、国策をColonial Venturesに変更する。これは入植者が年間一人ずつやってくるんだ。
植民地経営するんですか? 植民地は都市に成長するまでけっこう維持費がかかりますよ。まだ早いんじゃないかなあ。
何もマラッカが植民地経営するわけじゃない。入植だけして、それを友好国に払い下げるのさ。マラッカの既知の領域には(遠くにあって殖民できないIrianを除いて)5つの空白地がある。それをブルネイとかアチェとかマカッサルに売れば、全部で1000ダカットくらいの儲けになるんだ。それに、こうすればこちらの国庫が潤うだけじゃない。ライバルの予算を(購入資金と植民地維持費用というダブルパンチで)赤字にして、これからの競争で優位に立てるんだ。
入植者が最大になったら、National Trade Policyに変更して、国策をしばらくこれに固定する。ちなみに効果は、交易効率+10%。
用ってほどじゃないけど、定期的にこうして朝貢国を見回っているんだ。
しかし暇だ暇だと言っているだけでは問題は解決しないよ。隙あらば近隣諸国を侵略して、賠償金なり属国化なりとってこないとダメじゃないか。
ところが鄭和さん、ぼくはただのオランウータンではなく、やればできるオランウータンなんです。
鄭和さんが明へ帰っている間にアユタヤを占領して属国化し、同盟破棄してきたアチェも王位継承権を請求した上に全土占領して属国化しました。いやあ、海軍戦力限界いっぱいにキャラック船をもっていると、制海権をとるのがラクでラクで。
これでマラッカと陸上で接地するアユタヤとアチェ*1を両方属国化したことになります。安全保障問題は完全に解決しました。
うむうむ。ではそろそろマジャパヒト王国への遠征をはじめてみようか。
十二隻のキャラックがあれば制海権をとれるだろう。制海権をとっているかぎりマラッカに敗北の文字はないからね。さあ、開戦前の地図を貼っておくから見てご覧。
あーっ、マジャパヒト王国がセラバヤのマカッサルを併合しています。
はやくリリースさせないとセラバヤがヒンドゥーに改宗させられてしまう。
敵に制海権を握られていると、島から島に移動することができなくなる。
写真は、これを利用してマジャパヒト王の軍勢をバリに閉じ込めたところだ。
このおかげで、マラッカはほぼ自由にジャワとセラバヤのマジャパヒト領を占領することができた。
1417年、マラッカ海軍はジャワ島に出航。マジャパヒト戦争のはじまりである。 マラッカ海軍はジャワ沖でマジャパヒト海軍を撃破すると、その制海権を利用して、 ジャワ、バリ、セラバヤという多くの島にひろがっていたマジャパヒト領を攻撃した。 マジャパヒト王はこれに対抗する手段を失い、マカッサル王国の再独立を認めることで講和を願い出た。
つづく