太祖チンギス・ハーンの時代から幾星霜、あの輝いていた時代は遥か遠くの物語。 いきなりで身も蓋もないのだが、1399年の我らがモンゴルの民はかなり詰んでいると言わざる得ない状況にある。 まずいきなり9000の軍を持つ満州族と交戦状態からスタートする。 いきなり彼我兵力差2倍という状態はかなり厳しい。(そしてすぐに3倍になる)
国境を接するのは3カ国。矢印の先は戦力限界まで貯めこまれる兵の数で、近年中にこの数に達する。 ★明(中国、兵力27000→50000) ★満州(満州族君主制、兵力9000→12000) オイラト(モンゴル系遊牧民、兵力8000→15000)
★のついた2カ国は非遊牧民、つまり休戦期間を除き勝手に開戦してしまうので、明とは必ず5年後に攻め込まなければいけない宿命にある。 明といえば最強の遊牧帝国ティムールでも勝てなかった相手、最弱遊牧民まで落ちぶれたモンゴル汗国にとっては荷が重すぎる。 戦力限界も4、兵力4000のモンゴルにとっては逆立ちしても勝てない相手だ。
とはいえ5年先のことを心配する前にまず目前の満州を何とかしなくてはいけない。 手持ちの資金を普通に徴兵しぶつけただけではまず満州に勝てない。 実は何度もやり直しているのだが、大概は以下のパターンで滅亡の憂き目をみる。
満州戦で全軍を失う ↓ 北側の地に満州入植開始 ↓ そのうち明が攻めてくる ↓ 南側の地も壊滅、全占領される ↓ 強制的に明の属国化&多額の貢物を強要される ↓ 経済破綻、軍の再建が不可能になる ↓ 遊牧民は属国になっても「開戦できる状態になったら自動開戦する」ので、満州と明に自動開戦 ↓ またフルボッコ、領土さらに削られる ↓ 滅亡
なお、西のオイラトと同盟を組もうとしたが無理だった。
婚姻までは何とかできるがそこまでで、それどころか弱体化したと見るや宣戦布告してくる始末。
お前同族だろ!お兄ちゃんを助けてくれよ!とも言いたくなる。
なおオイラトも5年たつと、明にフルボッコにされ兄弟そろって仲良くご臨終、というのが定番のパターンなのがますます絶望感をかきたててしまう。
敵を知ったところで次は己を知る。 ティムール先輩の兵法と合わせて簡潔にまとめてみる。
ティムールの時(詳細は遊牧民氏のティムールAAR参照)と大きく違うところは技術にある。 ティムールがイスラム技術なのに対し、遊牧民技術なのが相当厳しい。 もちろん格差が開くというデメリットもあるが、ティムールでは許された政体や技術の革新がほぼ封じられていることが厳しい。 政体が変更できない遊牧民が技術的に革新を行うには以下の3つの方法しかない。
まず定番の西欧化だが、常時反乱確率+5%の上に、政体の制限が非常に厳しく、+7%を覚悟しなければならない、つまり+12%。これはどう頑張っても難しい。
次に政府再編だが、条件に「イスラム技術以上」というものがあり、遊牧民技術であるモンゴルや他の諸氏族。つまりティムール以外は西欧化しないとダメということになる。
最後のムガール帝国化のみがどの遊牧民にも許された脱出法…なのだが、それやったらモンゴルで世界帝国と言えなくなってしまうのが厳しい。
まあ長期的なところは後でさらに考えるとして、短期戦の戦略を練る。 結局のところ、モンゴルが生き残るには近隣3国にどうしても勝つ、勝てないまでも負けてはいけない。 遊牧民の敗北は坂道を転がるように滅亡に直つながる。常に綱渡りのような戦いが求められてくる。
明はDWになり、勢力の概念ができた。 さらに天命の効果によりほぼ国家が崩壊しなくなっている。 兵力差からいって勝つことはほぼ不可能。 となると、残りの2カ国、満州とオイラトを食って明に対抗するしかない。