ラスト・イロコイ・リターンズ ラスト・イロコイ・リターンズ1


海に出るのだ

 さて、無事に近代化を達成したところで、今度は西欧諸国と戦えるよう体勢を整えていくことになる。なにぶん、相当な幸運に恵まれなければ土着信仰からキリスト教への国教改宗イベントは起こらない。そして、どれほどこちらが友好的にいこうが、どこまでも土着信仰国家は軽んじられる運命にある。ならば、剣には剣をもって立ち向かうしかあるまい。  とりあえず経済系の建物を建てつつ、人口の多いプロヴィンスには陸軍系の建物を建てて、そこを中心に軍を編成していくようにする。少々無理をしてでも、最低限扶養限界いっぱいは雇いたいところ。人的資源や扶養限界は、

Ir_02_Creek.jpg

 こんな感じでクリークからぶんどり、もとい、快く譲っていただけばある程度は増やせる。  真面目な話として、「土着信仰国家の領地は占領即奪取可能」はこっちの国教に左右されないので、土着新興国家同士でもこんな感じでプロヴィンスをぶんどれるのである。

 ちなみに建物は按察署(直接税+25%)及び工房(税収+1)を優先して建てて回る。按察署の効果は「直接税を1.25倍する」のではなく、「直接税を+25%する」……つまり、非中核州の場合、普通なら10%の直接税が35%になる。なので、非中核州でも躊躇なく建ててよい。また、工房はこの辺りで産出する可能性の高い毛皮の価値を高めてくれるので、毛皮の出るプロヴィンスには優先的に建てることにする。実際、工房に限らず、建物がプロヴィンスの生産品の価値に関わってくることは多いので、色々と確認しておいて損はない。

 そんなこんなである程度の戦力を充足させた辺りで、次の問題が出てくる。それが、海港、より正確には港を持つ中核州の獲得である。なぜ、これが重要かというと、それが「ネイティブアメリカン対ヨーロッパ諸国」の戦闘の図式において、海軍力の有無が極めて重要であるからだ。  まず、下の画面を見ていただきたい。

Ir_02_WarCapacity.jpg
戦争時の見慣れた画面

 戦争中、戦況を確認するために幾度も見ることになるこの画面だが、今回着目していただきたいのは戦争遂行能力である。自国の保有戦力、領土の被占領状況、彼我の戦力差などで算出されるこの数字だが、AIは戦勝点ではなく、互いの戦争遂行能力で戦況を判断し、降伏するか否かを決める。これがどういう事態をもたらすかと言うと、「野戦や海戦でめいっぱい勝ちまくって、戦勝点40(野戦及び海戦で獲得できる戦勝点の限度)に到達しているにもかかわらず、敵が全く折れる気配がない」ということがしばしば起こる。こちらの戦力が敵のそれに比べて過小で、しかも敵本土に到達できる能力がないと、敵の戦争遂行能力が中々下がらず、敵はどれだけ負けていようが「まだ戦える」と判断するのだ。  ただ、領土を奪われずにいるだけならそれでも2年ほど粘った上で「敗北を認め」てやれば大体講和はできるが、折角今回は西欧諸国と互する能力を得た以上、せめて北米からのヨーロッパ勢力の駆逐を狙いたい。そのためには、やはり敵本土を直撃できる能力が必須となる。その為に必要なのは輸送船であり、船を建造できる港を持つ中核州である……というのが第一の理由。  第二の理由はもっと切実である。海軍を持てない状態で港を持つプロヴィンスを保有してしまうと、戦争になった時に海上封鎖によるダメージが馬鹿にならないのだ。収入が低下するだけでなく、厭戦感情もどんどん上昇し、果ては反乱の連発でさらに国内事情がガタガタに、と負のスパイラルに陥ってしまう。しかし、AIが海上封鎖をする際は大艦隊を持ってくることは余り無いから、大体10隻程度の艦隊を編成できれば、海上封鎖ぐらいは打ち破れるようになる。この二つの理由から、港を持つ中核州の獲得は、至上命題となる。

 この点で恐らく最も手っ取り早い方法は、征服ミッションを期待することだろう。持久戦に持ち込めばいずれ相手の方が音を上げて1,2プロヴィンスならぶんどれることもある(こちらにも相当の忍耐が必要だが)。また、中核州取得イベントなども期待できる。今回は幸運にも植民地プロヴィンスがイベントで中核州になったので、迅速な制圧ができた。いずれにしても「海岸まであと1プロヴィンス」のところまで広げた上で、後は幸運に期待する必要があるだろう。まあ、割と分のいい賭ではある。  後は、最後の手段(というか、保険)として、自力で海岸プロヴィンスに植民し、そこを50年保有することが挙げられる。展開は遅くなるが、運に恵まれなければやむを得まい。とは言え50年は結構長いので、その間になんとかなることの方が殆どだとは思うが。

Ir_02_Port.jpg
画面中央水色(?)がハンザ同盟の植民地。
この後、イロコイが全ておいしくいただきました

 海港が手に入れば、迅速に建てられるだけの海軍施設を建てる。今回はタイミング良く新しい国策が取れるようになったので、強制徴募(造船コスト-50%)を取って海軍増強を後押しすることにした。その後も、海岸プロヴィンスを取るたびに、海軍施設を優先して建てていく。これには、アメリカ大陸でしばしば産出する嗜好品(タバコなど)が海軍施設で価値が上がるということと、乾ドッグ、及び造船所に海軍扶養限界+1があることによる。海軍限界は結構上がりにくいが、今回の目的の為にはどうしても大海軍が必須となる。この辺りは経済成長も兼ねて一石二鳥なのだ。  そんなこんなで、最低限封鎖を打ち破れる海上戦力と、多数の輸送船を揃えた。いよいよ、反攻開始だ。

ヨーロッパとの戦い方

 さて、ヨーロッパ諸国全てといつまでも仲良くしているのは難しい。しかし、実のところ軍の通行許可は割とあっさりくれたりするし、また場合によっては

Ir_02_Allyance.jpg
所詮紙切れ一枚ではあるのだが

こんな風に、向こうから同盟を申し込んできたりもする。今回、イベリア半島はカスティーリャ、アラゴン、ポルトガル、ナバラの四つ巴+オマケのグラナダ(ただし国教はカトリック)というかなり混沌とした状況である。こちらが南部でポルトガルと隣接しているので、ポルトガルに対するカウンターとしてあてにしてきたものと思われる。  それはこちらとしても望むところなので、事前に25000の兵力を海上輸送し、事前に通行許可を得たアラゴン領内に運んでおいた。大西洋を越えるのは平時に、これは鉄則である。さもなければ、概ね戦争相手は有力な海上戦力を持つ国なので、大西洋上で海の藻屑となる可能性が高い。そして待ちに待った時節が到来する。

Ir_02_AlWar.jpg
必ず参戦要求がくるわけでもないので、INより同盟は維持しやすくなった

 イベントで取れた中核州の兼ね合いもあり、迷わず参戦する。ちなみに恐らくHTTTからだと思われるが、外交的には土着信仰国家であっても他の国家と同列に扱われるようになった。ようするに、こっちは同盟国に参戦要求できるし、敵の同盟国も首を突っ込んでくる。しかし西欧諸国に対抗しうる今ならば、その互角の条件はむしろ望むところだろう。  さて、対ポルトガル戦。通常の状態であれば、北米にあるポルトガルの植民地をいくら占領したところで、ポルトガルは中々降伏しない。しかし、今回は既に本土近くにこちらの戦力がいる上に、アラゴンとの正面対決である。それでも開戦からおよそ三年かかったが、結果として

Ir_02_PolDef.jpg
完全勝利

ポルトガルが北米に保有する全ての植民地と、さらにイベリア半島南西のプロヴィンス、アルガルヴェを取得した。本土を直撃してやればこの通り、きっちり戦勝点に応じた戦果を得ることができる。そして、北米に植民してくる国家の多くは海軍国であり、しばしば本土の戦力は少なめである。なんとか敵本土まで戦力を運べれば、割となんとかなるのだ。  さて、イベリア半島に獲得した領土だが、これはヨーロッパ側での行動拠点である。アラゴンと同盟を結んでいるとはいえ、いつまでも持つ保証はない。実際、このプレイでも一度フランスと同盟を結んでいたのだが、あっさり同盟を破って攻めて来た、ということがあったのだ。ヨーロッパ側の自前の行動拠点はあるに越したことはない。後はここを拠点にどう拡張していくか、と考えていた時に、プレイヤーを青ざめさせる事態が起きた。

 1652年、オーストリア、イロコイに宣戦布告

 この世界の二大陸軍国家の一つ。常備兵20万を有する大国の攻撃である。


トップ   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS