プレイレポ/ボルジアの血族

Cesare d'Este.jpg
伝 チェーザレ王の肖像画

小話:慈悲王の才

彼に、父に勝る軍才があったわけではなかった。 彼が、曽祖父の如く外交に才を示したわけではなかった。 彼が、「大叔父」のように統治に目覚しい有能さを示して 難題を次々と処理したというわけでもなかった。

だが、彼には、教皇であった曽祖父、 「大叔父」ヴァレンティーノ公、 そして、ボルジア家を再び興隆させた父、

この三者のいずれにも勝る資質があった。

すなわち、生来より身につけた王者としての振る舞いによる、 他者を惹きつける魅力である。

またその人柄は「大叔父」ヴァレンティーノ公と比して慈悲に溢れたものと賞賛され、 同名の2人の区別のために、ヴァレンティーノ公を残酷公、イタリア王を慈悲王と称するようになった。

第一節


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