非中核州の征服、摂政評議会、「苦難の時代」による安定度低下と反乱確率上昇。 これらの要因が合わさって、トスカナ大公国に反乱の時代が訪れた。
大公が少年のため、代わりの将軍を雇わなければならない。 将軍には勿論、xxが就任した。彼は反乱鎮圧のために方々を駆け回った。
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1623年、対立教皇xxが死んだ。 xxはこれを機会にローマに進駐し、この聖地をトスカナの直轄領にした*1。
1643年にはかろうじで独立を保っていた属国モデナが外交併合に同意した。 モデナ公はトスカナ公のポンデッリ家と婚姻関係を結んでいたため、おそらくモデナ公位を平和裏にトスカナ公に譲渡したのだろう。
要するに、トスカナ大公国は北イタリアをほぼ統一したのである。残りはロンバルディア州だけだ。
この頃になると、トスカナ大公アンドリュー1世は既に成人していた。 しかしアンドリュー1世は幼い頃から摂政xxに担がれていたので、成人してからも彼の影響を受けていた。 アンドリュー1世はスペイン領であったミラノのロンバルディア州を攻略し、北イタリアを統一してイタリア王位を戴冠したいと思っていた。 しかし慎重なxxはこれを許さなかった。彼はアンドリュー1世にこう説いた。
「なるほど、我がトスカナ大公国は首尾良く版図を拡大し、経済をより良くし軍隊を整えました。 しかし数えてみて下さい。我々の陸軍は30000、海軍はガレー船30隻に及びます。 それは確かに一つの勢力です。ヴェネツィアやフランス程度なら互角に戦えるでしょう。 ですがスペインは強敵です。彼らはイベリア半島だけではなく、ブルゴーニュ地方、南イタリア、そしてラテンアメリカに広大な領土を有しています。 彼らの陸軍は少なく見積もってもxxはあるでしょう。海軍はxx隻はあるでしょうし、私たちの海軍と違ってこれらは皆ガレオン船です。」
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トスカナ大公国とその同盟国フランス、オーストリアの陸軍と、スペインの陸軍の比較。
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トスカナ、フランス、オーストリアとスペインの比較。海軍版。
「次は世界地図を見て下さい。 トスカナは北イタリアの一部を支配しているに過ぎません。 フランスはスペインの邪魔立てもあって国内統一もままならず、 オーストリアはオスマントルコの侵略に手一杯です。 これに対してスペインは西地中海の制海権を押さえ、新大陸から豊富な人的資源と物資を補給できます。」
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17世紀のヨーロッパ情勢
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17世紀の新大陸。スペインの勢力が圧倒的である。
xxはいつものようにトスカナ大公に対して子供を諭すような口ぶりで言った。
「自重なさることです、陛下。 私たちはスペインの陸海軍を駆逐して、ロンバルディアを回復するだけの力をもっておりません。 駄目駄目、私の目の黒いうちは、陛下、スペインと喧嘩をするなんて冒険で、トスカナ大公国を危険に晒すことは許しませんよ。」
[[続く>]]