プレイレポ/ボルジアの血族

第ニ章へ

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伝 フェデリーゴの肖像画

小話:ルクレツィアの死

1535年夏。 この頃、前摂政ルクレツィアは流行り病を得て表に出なくなる。

床に伏しがちとなり、 顔色はそれ以前の美しい白肌と比べても一層白く、 透き通る程になっていた。

熱に苦しみ、また咳き込みがちではあったが、 不思議と当人の心持ちは明るかったようだ。

うわ言も苦しみを訴える内容のものではなく、

「もうすぐ、もうすぐまた会える・・・・・・」と 喜びの色のあるものだったらしい。

その死の直前、フェデリーゴ公が彼女の元を訪れて人払いをし、 長い時間語り明かしたとの記録が残る。

その内容については同時代ですら不確かな推測に依るしかなく、 今となっては完全に失われてしまっている・・・・・・


第一節


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